高カリウム血症とは??

2018.04.03
高カリウム血症とは??
高カリウム血症とは??

腎臓が悪くなると、尿からカリウムというが排泄されなくなり、体内にカリウムが溜まっていきます。この状態を『高カリウム血症』といいます。

高カリウム血症だと何が問題なのか。

端的に申し上げると、極度の高カリウム血症だと心停止に至る可能性があります。具体的には採血で5.5mEq/L以上の場合は高カリウム血症の状態であり、一般的に治療介入をします。採血で7.0mEq/L以上では心停止の危険性があるため、心電図の結果と合わせて、緊急入院、必要であれば緊急透析を行なう必要があります。

高カリウム血症にならないために。

基本的には、腎臓が悪くなった場合は2つの方法を選びます。勿論、極端に腎臓が悪くなると、食事制限だけでは対応できず薬を飲まざる負えない時もありますが、最初は基本的には上の2つの方法を選びます。

1:薬を飲んで、食事制限しない。

薬としては、カリメート、アーガメイトゼリーなどの薬があり、消化管でのカリウムの吸収を抑えて、血液中に貯まらないようにしてくれます。一方で、このカリメート、アーガメイトゼリーという薬は非常に不味くて患者さんから不評な薬です。(昔飲んでみたのですが、まずかったです・・・。)しかも便秘になった体に合わない事もあります。今後発売されるかもしれない新薬は非常に効くし、飲みやすいと言われていますので非常に期待しています。

2:薬を飲まず、食事制限する。

一方で、薬を飲むのがどうしても嫌という患者さんは、食事制限をしてもらっています。具体的には、レンコンやカボチャなどの野菜類、バナナなどの果物、干し椎茸、芋類、豆類などは多く食べないようにして頂いたり、茹でこぼししてもらったり、タンパク質を減らして肉や魚からカリウムの摂取を抑える事が出来ます。

 

個人的には、薬を飲んでもらって、食事制限をしない作戦を勧めています。野菜や果物に入っている食物繊維やビタミンを極力を摂ってほしいと思っているからです。また、慢性腎臓病患者の多くは高齢者であり、過度な食事制限は体力を失ったり、生きがいを失う事になるので、カリウムに関しては薬に委ねてしまっても良いと考えています。

また、下記の会社の様に、カリウム制限をした弁当も宅配するサービスも利用可能です。実際、外来の患者さんで夕食を宅配弁当にしてカリウムのコントロールが良くなった患者さんが結構います。

カリウム摂取は良くないのか。

私達は医者は(少なくても以前の私は)、『カリウム=悪』というイメージがどうしても付いていて、なるべく制限するように指導してしまいがちになってしまいますが、カリウムはある程度摂取する事で血圧を下げたり、骨を強くしたりするとも言われています。個人的には採血でフォローして、カリウムが問題にならない内は制限をしなくても良いと伝えています

 

 

 

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森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
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