eGFR とは?

eGFR とは?
eGFR とは?

eGFR(イージーエフアール)とは、腎臓の能力を示す値です。「腎臓内科.com」では、読者に分かりやすいように専門用語を使わないように心がけていますが、腎臓が悪い患者さんにとって、eGFRは絶対知っておくべき値なのでこの記事ではeGFRについて詳しく説明します。

eGFRが低い程、腎臓は悪い

私は外来で患者さんに「クレアチニン」と「eGFR」は「腎臓の点数」を示す値ですと伝えています。実際、腎臓の機能が低下した状態の慢性腎臓病(CKD)は重症度で5段階に分ける事が出来ます。eGFRが低くなればなるほど、CKDのステージは悪くなります。

細かい話ですが、昔はeGFRは使用されずクレアチニンという値が使われていました。しかし、このクレアチニンという値には問題があり、年齢・性別で値が大きく異なってしまうのです。

例を示すと、クレアチニン1.0mg/dlの評価は、20歳男性と70歳女性で約2倍程度大きく異なってしまいます。

20 歳男性のクレアチニン1.0→eGFR  82.1

70歳女性のクレアチニン1.0→eGFR  42.4

昔、高齢の女性でクレアチニンの値が少ないから放置されていたけど、実は腎臓が悪かったという症例が結構ありました。

そこで生まれたのがeGFRです。クレアチニンの値に加えて、「年齢」、「性別」の要素を加えて算出した値です。細かな計算式は下記に載せておきますが、良く分からない計算式なので気にする必要はありません。

eGFR(mL/分/1.73 m2)=194× Cr -1.094×年齢(歳)-0.287(女性は×0.739) Cr:血清クレアチニン濃度(mg/dL)。

日本腎臓学会『CKD診療ガイド2012』参照(https://www.jsn.or.jp/guideline/pdf/CKDguide2012.pdf)

eGFRの正体とは?

では、このeGFRという値は正式な腎臓のどの機能を評価しているかについて説明します。細かく覚える必要はありませんが、1度一通り聞いてみても良いかと思います。

eGFRは正式には『推定糸球体濾過量(すいていしきゅうたいろかりょう)』と言います。腎臓には100万個程ある糸球体(しきゅうたい)という体の不要な物と必要な物をやり取りするフィルターみたいな構造物があります。ここに血液が流れてその一部が濾過されて尿として体外に出ていくのですが、1分間にどのくらいの量が濾過されているかを見ています。

腎臓が悪くなるとこの濾過量が減ります。濾過量が減って不要物が体の中に溜まってしますというメカニズムです。正式にこの値を調べようと思うと特別な検査をしなくてはいけないのですが、普段の診察で行う事は困難なので、簡便に調べる方法は無いかと考えられた結果、「クレアチニン」、「年齢」、「性別」である程度推定出来る事が分かり、eGFRという値が使われるようになりました。

eGFRにも限界がある。

しかしこのeGFRにも限界があり、その際には「シスタチンC」、「クレアチニンクリアランス」などの他の腎臓機能を調べる検査をして評価します。具体的には、肥満・筋肉質であったり、逆に虚弱体質な場合はeGFRの値にズレがあるため違う方法を使用します。

eGFRを測定しよう

医療機関で当たり前のように使用されているeGFRですが、健康診断などでは未だにクレアチニンのみが測定されている場合があります。その際は「年齢」、「性別」、「クレアチニン」の値を入れ込んで自身でeGFRを図ってみましょう。

計算式はこちらへ

 

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