C3腎症とは?

2018.07.12
C3腎症とは?
C3腎症とは?

腎臓内科医の森です。C3腎症は非常に稀な疾患ですが、情報提供が必要な患者さんがいたので記事を書きます。基本的には患者さん、医学生、研修医の先生を対象にしているので該当以外の方は読み飛ばして頂けると幸いです。

C3腎症とは、補体(ほたい)の異常によって起きる腎障害の一つです。補体という生体が病原体などを排除する際に活動する免疫の内の一つのタンパク質の異常で起きます。この補体は実際、細菌などが体に入ってくると活性化して働きをするようになるのですが、このC3腎症の患者さんは何らかの原因で、この活性化に異常を来して最終的に腎障害が起きるようになります。

C3腎症の原因と治療について

補体の第2経路という活性経路が異常に活性化していると起きます。難しくなるのでこれ以上深くは言及しませんが、この活性経路が異常に活性化する原因として、自分の体を攻撃してしまう自己抗体(C3NeFなど)の存在や遺伝子異常(FactorH遺伝子など)が挙げられます。自己抗体が原因ならステロイドなどの免疫抑制療法を行いますし、遺伝子異常ならエクリズマブなどの特殊な治療を行います。(日本では保険適応外です。)また血漿交換法が有用である報告もあります。

C3腎症にも色々ある

C3腎症の中にC3腎炎とDDD(dense deposit病)に分けられます。ただ、患者さん目線でこの2つを分ける事に関するメリットは議論が分かれる所で、話を複雑にしてしまうのでこの記事で簡単に説明します。

両者とも補体の活性経路の異常によって起きますが、病理所見が少し異なります。DDDは比較的少年期に見られるのに対して、C3腎炎は成人期に見られます。両者とも血液中のC3の値が下がります。DDDの方が予後が悪いと言われています。ここらへんはまだ議論が分かれている所です。

 

C3腎症については分かっていない事も多く、適宜このページを更新していきます。

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森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
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