慢性腎臓病(CKD)における抗凝固薬について、新しい見解が発表されました。

2018.07.06
慢性腎臓病(CKD)における抗凝固薬について、新しい見解が発表されました。
慢性腎臓病(CKD)における抗凝固薬について、新しい見解が発表されました。

心房細動や深部静脈血栓症などの疾患に対して抗凝固薬を使う事があります。昔はワーファリンという薬を使用していたのですが、近年、直接傾向抗凝固薬(以後:DOAC)という薬が発売されました。このDOACの特徴は、ワーファリンに比べて合併症である出血の副作用が少ない事や、定期的な採血で薬の容量を調整する必要が無い事が挙げられていて循環器内科医、神経内科医を始めとして幅広く使われるようになりました。

 

しかし、慢性腎臓病(CKD)の患者では、DOACを使用すると副作用である脳出血などの合併症について分かっていない所も多く、慎重投与〜禁忌となっていました。ワーファリンも慎重投与〜禁忌の分類に当てはまるのですが、過去に経験的に使用されていた背景から腎機能障害がある患者さんはワーファリンを使用するのが原則でした。

 

過去にDOACの効用・副作用を調べた研究(RE-LY,ROCKET AF,ARISTOTLE,ENGAGE AF-TIMI48)があり、それらの研究をミックスさせて実際、慢性腎臓病(CKD)で投与された時の結果を調べた所、CKD stage3(薬剤によって一部stage4)で、内服量を調整すれば副作用よりも効用を得る事が出来る可能性がある結果が出ました。

 

現段階で、RCTという信憑性の高い研究結果は出ていませんが(そもそもこの研究を組むのは難しい・・・)、もしかしたら慢性腎臓病(CKD)患者でも使っても良いかもというのが見解でした。

 

そんな中先月KDIGOという世界の腎臓領域のガイドラインやルールを作っている機関が、DOACとCKDに関して提言(?)を出しました。こちらにリンクを貼っておきます。

勿論、原則は慎重投与〜禁忌である事は変わりなく、患者ごとにDOACを使うべきか否かを検討していく必要がありますが、こういう大きな組織が提言をしてくれる事は臨床医としても非常に助かります。

ちなみに下の図は見やすいので添付しておきます。CKDstage4でもある程度考慮しても良いんですかね??

 

ワーファリンは定期的な採血をしなくてはならず、頻回に採血出来ないリハビリ施設などに転院する場合など、DOACが使用できるようになる助かりますね。あくまで参考でお願いします!

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森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
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  • (2018.11.04)
    ファンデリー様企画の数百人規模のイベント「ミールタイム健康フェスタ」で『生活習慣病の食事療法・運動療法の最新の知見』と題して講演させて頂きました!
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  • (2018.10.10)

    ジャパンヘルスケアベンチャーサミットでCKDオンラインを発表しました!

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    日経メディカル様に取り上げて頂きました!詳しくはこちらへ!

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  • (2018.09.06)

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