慢性腎臓病(CKD)と脂質についてのガイドラインを載せました。

2018.05.07
慢性腎臓病(CKD)と脂質についてのガイドラインを載せました。
慢性腎臓病(CKD)と脂質についてのガイドラインを載せました。

慢性腎臓病(CKD)患者での脂質異常症について患者さんに問い合わせがあったので、ガイドラインなども引用して説明したいと思います。下記にKDIGOという世界中の腎臓内科医の誰も知っている機関が『慢性腎臓病(CKD)の脂質管理のための KDIGO 診療ガイドライン 2013』を発行しています。大事な所だけ抜粋すると以下のような内容になります。

成人の CKD 患者における脂質状態の評価を

新たに診断された成人の CKD 患者(慢性透析患者および腎移植レシピエン トを含む)において、脂質状態(総コレステロール、LDL コレステロール、 HDL コレステロール、トリグリセリド)を評価することを推奨する。(1C)

成人の CKD 患者(慢性透析患者および腎移植レシピエントを含む)に おいて、血清脂質値の経過観察は多くの患者で不要である。(グレード なし)

成人におけるコレステロール低下薬物治療

年齢≥50 才で eGFR が<60ml/min/1.73m2 だが慢性透析または腎移植治療を受けていない(GFR 分類 G3a-G5)場合、スタチン単独また はスタチン/エゼチミブ併用による治療を推奨する。(1A)

年齢が≥50 才で eGFR が≥60ml/min/1.73m2 の成人 CKD 患者の 場合(GFR 分類 G1-G2)、スタチンによる治療を推奨する。(1B)

年齢が 18-49 才の成人 CKD 患者で慢性透析または腎移植による治療をうけていない場合、以下の 1 つ以上がある場合スタチンによる治療が望まし い(2A)

• 既知の冠動脈疾患(心筋梗塞または冠動脈再還流) • 糖尿病 • 虚血性脳卒中の既往 • 冠動脈疾患死または非致命的心筋梗塞の 10 年以内推定発症率が >10%

透析療法を行っている成人の場合、スタチン単独またはスタチン/エゼチミ ブ併用による治療を新たには開始しないことが望ましい。(2A)

透析導入の段階ですでにスタチン単独またはスタチン/エゼチミブ併用によ る治療が開始されていた場合は、これらの治療を継続する事が望ましい。 (2C)

成人の腎移植レシピエントの場合、スタチンによる治療が望ましい。(2B)

成人におけるトリグリセリド低下治療

CKD(慢性透析患者および腎移植レシピエントを含む)および高トリグリセ リド血症がある成人に対して治療のための生活習慣改善を助言する事が望ましい。(2D)

文の最後の数字はエビデンスといって、ざっくりどのくらい信憑性が高いかみたいなイメージで良いと思います。

実際、どのように治療をしていくのか?

過去に数個、脂質、コレステロールについての記事を書いていますが、慢性腎臓病(CKD)の患者さんは、心筋梗塞、脳梗塞などの心血管イベントを起こしやすいと言われています。脂質異常症はそれらになるリスクを高めてしまうため、慢性腎臓病(CKD)の患者さんで積極的に治療を行う必要があります。食事療法、薬物療法を行っていく事が望ましいとされています。

慢性腎臓病に関してはこちらの記事を参照して下さい。

また脂質異常症に関しては、こちらにも詳しく治療法などが載せました。

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管理人情報

森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
管理人近況
  • (2018.11.04)
    ファンデリー様企画の数百人規模のイベント「ミールタイム健康フェスタ」で『生活習慣病の食事療法・運動療法の最新の知見』と題して講演させて頂きました!
  • (2018.10.27)

    開催内容はこちら!(https://xn--v6q559gj6ehpa.com/archives/1206

  • (2018.10.10)

    ジャパンヘルスケアベンチャーサミットでCKDオンラインを発表しました!

  • (2018.09.21)

    日経メディカル様に取り上げて頂きました!詳しくはこちらへ!

    リンク先はこちら

  • (2018.09.06)

    週刊東洋経済2018/9/8号で少しお話させて頂きました!

     

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