eGFRとは? 〜ここで医学的な説明をしてみました。〜

eGFRとは? 〜ここで医学的な説明をしてみました。〜
eGFRとは? 〜ここで医学的な説明をしてみました。〜

eGFRとは、腎臓がどのくらいしっかり働いているかを示す値です。私のサイトではなるべく、医学用語を使わないようにしていますが、腎臓病の患者さんにとって腎臓病を正確に理解するのに欠かせないなので、今日はeGFRについて説明します。

eGFRとは?

eGFRは『年齢』、『性別』、『血清クレアチニン値』を下に作られた数字です。日本腎臓学会が出版している『CKD診療ガイド2018』には以下のように記載してあります。(この計算式に関しては覚える必要はありません。)

 eGFR(mL/分/1.73 m2)=194× Cr -1.094×年齢(歳)-0.287(女性は×0.739) Cr:血清 Cr 濃度(mg/dL)。

腎機能の評価は,血清クレアチニン(Cr)値を基にした推算糸球体濾過量(eGFR)を用いる。

このeGFRは腎臓病の重症度を示しており、eGFRが低ければ低い程腎臓の障害が強いことが分かります。腎臓の機能が低下した状態の慢性腎臓病(CKD)の重症度で5段階に分けることが出来ます。

eGFRは正式には『推定糸球体濾過量(すいていしきゅうたいろかりょう)』と言って、腎臓の糸球体(しきゅうたい)という汚い物を濾過する場所で、1分間にどのくらいの量が濾過されているかを推定した値です。

腎臓病のステージが進む程、濾過される量が減り、汚い物を濾過する能力が減っていることが分かります。

eGFRとクレアチニンの違い

従来は、腎機能の評価にはCr(クレアチニン)値が用いられてきましたが、年齢・性別による影響を考慮されていませんでした。例えば、下記のように20歳男性と70歳女性の血清Cre1.0mg/dlでは実際の腎臓の働きに大きな違いがあります。

20 歳男性のCre1.0mg/dl→eGFR 82.1ml/分/1.73 ㎡

70歳女性のCre1.0mg/dl→eGFRは42,4 ml/分/1.73㎡

今までこのブログではeGFRは『ざっくり健康な人の腎臓を100点とした時、何点かを示します。』と伝えておりますが、20歳男性、70歳女性では、同じCre1.0mg/dlでも腎臓の機能は半分ぐらい変わってきます。

日本腎臓学会でも、2008 年から腎臓機能を評価するための新たな推算式(eGFR式)を正式に発表して、積極的に使われるようになりました。

腎臓が悪くなるとこの濾過量が減りますので、濾過量が腎臓の機能を反映しているためこの濾過量を調べるのが良いのですが、煩雑な検査が必要なため、簡単に出来ないかとして試行錯誤を繰り返した結果、『血清Cre値』、『年齢』、『性別』である程度予想できる『eGFR』という値が使われるようになりました。以下に計算フォームを作ってみたので自身の値を打ち込んでみて下さい。

ちなみに患者さんによく聞かれるのが、僕はeGFR=80なんですが、100点ではなく80点なのは問題ですか?という質問です。

基本的にはeGFRは60点以下の方には正確に出せる値なのですが、eGFR80やeGFR90の方に対してはあまり正確でない事があります。基本的にはeGFR60以上であれば、『腎臓の機能は大方問題なし』という解釈をしていただければと思います。

eGFR以外にも評価方法がある?

またこのeGFRはあくまで『年齢』『性別』のみを考慮した値であり、肥満であったり、筋肉質であったりするとブレが生じるのでその場合は違う方法を使って評価します。

シスタチンC、クレアチニンクリアランスなど様々な評価があります。(詳しくは別記事でまとめました。)シスタチンCは採血で調べることが出来て簡便な検査の一つのため私もよく使用します。その他は入院して尿を貯める検査を行ったりすることもあります。(特に移植のときなどに使用します。)

この記事は健康診断なんかでeGFRが低いと言われた方が見ていることが多いため一度診察室でご相談頂ければ評価を致しますので遠慮なく声をおかけください。

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