eGFRとは? 〜ここで医学的な説明をしてみました。〜

2018.04.23
eGFRとは? 〜ここで医学的な説明をしてみました。〜
eGFRとは? 〜ここで医学的な説明をしてみました。〜

eGFRに関して、2018年10月に再び更新しました。こちらをご参照下さい。

 

eGFRとは、腎臓がどのくらいしっかり働いているかを示す値です。私のサイトではなるべく、医学用語を使わないようにしていますが、腎臓病の患者さんにとって腎臓病を正確に理解するのに欠かせないなので、今日はeGFRについて説明します。

 

eGFRは『年齢』、『性別』、『血清クレアチニン値』を下に作られた数字です。日本腎臓学会が出版している『CKD診療ガイド2012』には以下のように記載してあります。(https://www.jsn.or.jp/guideline/pdf/CKDguide2012.pdf)

eGFR(mL/分/1.73 m2)=194× Cr -1.094×年齢(歳)-0.287(女性は×0.739) Cr:血清 Cr 濃度(mg/dL)。

腎機能の評価は,血清クレアチニン(Cr)値を基にした推算糸球体濾過量(eGFR)を用いる.

 

従来は、腎機能の評価にはCr(クレアチニン)値が用いられてきましたが、年齢・性別による影響を考慮されていませんでした。例えば、下記のように20歳男性と70歳女性の血清Cre1.0mg/dlでは実際の腎臓の働きに大きな違いがあります。

20 歳男性のCre1.0mg/dl→eGFR 82.1ml/分/1.73 ㎡

70歳女性のCre1.0mg/dl→eGFRは42,4 ml/分/1.73㎡

今までこのブログではeGFRは『ざっくり健康な人の腎臓を100点とした時、何点かを示します。』と伝えておりますが、20歳男性、70歳女性では、同じCre1.0mg/dlでも腎臓の機能は半分ぐらい変わってきます。

 

日本腎臓学会でも、2008 年から腎臓機能を評価するための新たな推算式(eGFR式)を正式に発表して、積極的に使われるようになりました。ちなみにこのeGFRは正式には『推定糸球体濾過量』と言って、腎臓の糸球体という汚い物を濾過する場所で、1分間にどのくらいの量が濾過されているかを推定した値です。

 

腎臓が悪くなるとこの濾過量が減りますので、濾過量が腎臓の機能を反映しているためこの濾過量を調べるのが良いのですが、煩雑な検査が必要なため、簡単に出来ないかとして試行錯誤を繰り返した結果、『血清Cre値』、『年齢』、『性別』である程度予想できる『eGFR』という値が使われるようになりました。以下に計算フォームを作ってみたので自身の値を打ち込んでみて下さい。

 

ちなみに患者さんによく聞かれるのが、僕はeGFR=80なんですが、100点ではなく80点なのは問題ですか?という質問です。基本的にはeGFR60点以下の方には正確に出せる値なのですが、eGFR80eGFR90の方に対してはあまり正確でない事があります。基本的にはeGFR60以上であれば、『腎臓の機能は大方問題なし』という解釈をしていただければと思います。

 

またこのeGFRはあくまで『年齢』『性別』のみを考慮した値であり、肥満であったり、筋肉質であったりするとブレが生じるのでその場合は違う方法を使って評価します。詳細な腎臓の機能の測定方法も聞かれるので、別途ページを作りました。ご参照下さい。

 

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森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
管理人近況
  • (2018.11.04)
    ファンデリー様企画の数百人規模のイベント「ミールタイム健康フェスタ」で『生活習慣病の食事療法・運動療法の最新の知見』と題して講演させて頂きました!
  • (2018.10.27)

    開催内容はこちら!(https://xn--v6q559gj6ehpa.com/archives/1206

  • (2018.10.10)

    ジャパンヘルスケアベンチャーサミットでCKDオンラインを発表しました!

  • (2018.09.21)

    日経メディカル様に取り上げて頂きました!詳しくはこちらへ!

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  • (2018.09.06)

    週刊東洋経済2018/9/8号で少しお話させて頂きました!

     

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