2017年まとめ→2018年の抱負:情報強者になる

2017.12.31
2017年まとめ→2018年の抱負:情報強者になる
2017年まとめ→2018年の抱負:情報強者になる

腎臓内科医森 維久郎です。都内の人気病院から田舎のボロボロの病院に移って9ヶ月が経ち、2017年も終わろうとしています。今年のまとめを書いてみました。

1:都会を抜け出し田舎の病院で医者をしています。

 昨年は都内の人気病院に勤務しておりましたが、一転して田舎の小規模の病院に勤務する事にしました。理由はただ一つで自分のフィールドが欲しかったからです。都内だと医者の人数も多く、若手がフィールドが与えられるまでに順番待ちの状態です。一方で田舎は医者の数が限られており、すぐに即戦力として扱ってもらえます。上級医と相談しながらではありますが、基本的には自分の判断が診療に繋がります。腎生検という腎臓内科医にとっての登竜門的な処置は個人で一般的な施設分ぐらいの症例経験出来ましたし、血管の手術もこの前なんとか一人で完結できるようになりました。研究も論文作成中です。取り組み方、知識の付け方に課題が多くて、反省の方が多い一年でしたが、大筋としては臨床、研究共にフィールドがあるこの環境を選択した事は昨年の自分の選択の中で一番良い選択だったと思っています。

 

2:腎臓内科.comというサイトを始めました。

フィールドを持ち、自分で判断して、自分で行動をする事を繰り返していくと現状に疑問を抱く事が増えていきます。その一つとして外来中に病状を説明しきれない事に気付き、作ってみたのがこの『腎臓内科.com』です。医者は病状説明出来ない事を時間のせいにしがちですが、紙でもいいし、サイトでもいいのであらゆる手段を使ってアウトソーシングする事が出来るのではないかと思って始めたのですが、意外と患者さんには好評です.

色々考え始めると、動きが止まってしまうタイプなので、まず50記事を書くことを目標にして書き続けました。年内50記事達成までは結局5記事足りなくて有言実行とはなりませんでしたが、取り敢えず腎臓内科関連の疾患を大雑把に一通り書いたような気がします。今後このサイトをどうしていくかについて全く考えていなかった訳ですが、自分が腎臓内科としてやっていきたい事は、早期発見、早期治療、重症化予防、そして最終的に透析になってしまう人を減らす事です。

(個人的には透析は亡くなるはずだった人が、社会復帰する最高の医療と考えていますが、一方で高額な医療である事や血液透析な週3日は時間の拘束が生まれる事から可能であれば避けられるに越した事がないとも思っています。)

 

早めに健康診断で蛋白尿、血尿、腎機能障害に気付き、原因となっている高血圧、糖尿病を中心とした生活習慣病やIgA腎症などの疾患にアプローチする事が大切です。腎臓内科.comでそのための情報発信を繰り返していこうと思います。取り敢えず、週1回ひたすら書き溜めるやり方は一回終了にして、内容を更に洗練させて、書き方、レイアウトなども洗練させていく必要があるのかなと最近考えています。

 

一方で、ネガティブと言われるかもしれませんが、この情報発信のやり方に限界を感じているのも事実です。どんだけ良い情報を書いたり、啓発をしても最終的な窓口を僕自身が用意出来ていないからです。たとえ、『蛋白尿が介入する必要がある検査結果ですよ』と言い続けても、『じゃ、どこの病院いけばいいんですか』と言われた時に『うち来てください』と言えないのがこの取り組みの限界と考えております。医者は普段の思考の大半を『健康や病気』に費やしていますが、一般の社会人の方からすると『健康や病気』の事なんてこれっぽちも考える事が無い事だと思うので、鉄は熱いうちに打ての如く、啓発したらその瞬間に行動する導線が必要だと考えています。

 

不適切な医学情報が混在するネットの情報発信において、あえて医療者自らが正しい情報発信をして価値は、最終的にはその情報発信した人間が責任をもってリアルワールドで診察する事で生まれるのではないかというが最近の思う所です。ここらへんについて、自分がやってきた事を正当化するだけでなく、一歩引いて批判的に考えていく必要があると思っています。

 

 

3:Google home miniアプリを開発中です。

腎臓が悪くなると薬剤の量を調整する必要がありますが、これを調べるのが意外と手間がかかり効率が悪く医者の業務を圧迫しているという問題意識があり、人工知能を使って効率化できないかと考えており、スーパーエンジニア兼薬剤師であるお茶の水ファーマシーの山口さんに協力して頂き、完全にノリと勢いで作ったアプリがデジタルヘルス学会で表彰されました。

今後の事業計画は全くもって未定ですが、腎臓内科だけでなく、小児科、救急科、産婦人科など様々な領域で同様の取り組みを起こしていければと考えております。来年度には大きく話を進めていきたい事業になりそうです。今回はおんぶに抱っこで協力頂いた事もあり、プログラミングを少しずつ勉強していこうと思っています。

 

4:2018年の目標は『情報強者になる。』

2017年も色々ありました。SNS映えする出来事が多かった一方で、実はここ数年で一番反省の多い年でした。反省を振り返った結果、『圧倒的な情報量不足』が自分の一番の課題である事に気づきました。自分の思考、行動、発言などは持っている情報の『絶対量×理解度』で決まると考えています。情報というのは意識の高い経済や時事だけでなく、グルメ、芸能、趣味、文学などの嗜みや娯楽などの情報も含めたものをいいます。情報を扱う能力は医者をやっていく上でも非常に大切だと思うため2018年の課題を『情報強者になる』としました。

元々、情報を作るのも好きだし、情報収集も全く嫌いではないので、楽しく、毎度の如く趣味のように取り組んでいきたいと思います。では良いお年をお過ごし下さい。2018年も宜しくお願いします。

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管理人情報

森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
管理人近況
  • (2018.11.04)
    ファンデリー様企画の数百人規模のイベント「ミールタイム健康フェスタ」で『生活習慣病の食事療法・運動療法の最新の知見』と題して講演させて頂きました!
  • (2018.10.27)

    開催内容はこちら!(https://xn--v6q559gj6ehpa.com/archives/1206

  • (2018.10.10)

    ジャパンヘルスケアベンチャーサミットでCKDオンラインを発表しました!

  • (2018.09.21)

    日経メディカル様に取り上げて頂きました!詳しくはこちらへ!

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  • (2018.09.06)

    週刊東洋経済2018/9/8号で少しお話させて頂きました!

     

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