医者はどうやって腎臓を評価しているのか?(簡単ver)

医者はどうやって腎臓を評価しているのか?(簡単ver)
医者はどうやって腎臓を評価しているのか?(簡単ver)

腎機能障害と開業医の先生から紹介があって、初診外来を受診された患者さんに『今のあなたの腎臓は健康な人を100点とするとどのくらいかわかりますか?』というと、多くの人は分かりませんといいます。腎臓が悪いと言われながらも実感が沸かず、生活習慣の是正をせずにどんどん腎臓を悪くした方を結構みてきたのでこの記事を書くことにしました。

クレアチニンという値で評価する。

腎臓がどのくらい機能しているかを測る時は、血清クレアチニンという値を使用します。しかしこのクレアチニンという値は、値だけみてもパットみてイメージが湧きにくい値です。今だから言えますが、僕自身、研修医の頃は血清クレアチニンの値をみて腎臓がどのくらい悪いのかをよく分からない事が多くありました。またこの血清クレアチニンという値には落とし穴があります。

男性の血清クレアチニン2mg/dlと女性の血清クレアチニン2mg/dlでは全然意味合いが変わってきます。女性の血清クレアチニン2mg/dlは結構重症ですが、一方で男性の場合は中等度ぐらいだったりします。また年齢でも同じ事が言えて、18歳の血清クレアチニン2mg/dl90歳の血清クレアチニンも全然意味合いが異なります。

 

eGFRという値で評価する。

この①イメージのしづらさ、②性別、年齢の影響を解決するために作られたのがeGFRという値です。正式に日本語に治すとeGFRは推算糸球体濾過量という難しい言葉になります。この意味を詳しく説明し始めると混乱するのですが、この値が低い程腎臓の働きが悪い事になります。僕や前私が努めていた病院の先生は、これを腎臓の点数という言い方をしてます。eGFR=45なら本当は『推定糸球体濾過量が45ml/mln/1.73m2』という意味なのですが、ポカンとされる事が多いため腎臓の点数が45点ぐらいと伝えます。この点数が60点をきると慢性腎臓病(CKD)という診断になります。

 

https://xn--v6q559gj6ehpa.com/entry/20170817220613

 

 

このeGFRという値をみて、慢性腎臓病(CKD)のステージをつけます。下記の図のように15点ずつ区切って、例えばeGFR=20ならCKD stage4という風にします。このstageで合併症の頻度、薬の使用量、治療戦略などが変わってきます。

ちなみに患者さんによく聞かれるのが、僕はeGFR=80なんですが、100点ではなく80点なのは問題ですか?という質問です。

基本的にはeGFR60点以下の方には正確に出せる値なのですが、eGFR80eGFR90の方に対してはあまり正確でない事があります。基本的にはeGFR60以上であれば、『腎臓の点数は大方問題なし』という解釈をしていただければと思います。

しかしこのeGFRという値も、体格などでブレが生じるのでその場合は違う方法を使って評価します。

 

更なる詳しい検査をする。

クレアチニンやeGFRで評価をするのが一般的です。大きな病院に入院したり、腎臓内科医は更なる評価を行います。詳しくは別の記事に書きましたのでご参照下さい。

 

https://xn--v6q559gj6ehpa.com/entry/%E5%8C%BB%E8%80%85%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A6%E8%85%8E%E8%87%93%E3%82%92%E8%A9%95%E4%BE%A1%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B

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管理人情報

森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
管理人近況
  • (2018.11.04)
    ファンデリー様企画の数百人規模のイベント「ミールタイム健康フェスタ」で『生活習慣病の食事療法・運動療法の最新の知見』と題して講演させて頂きました!
  • (2018.10.27)

    開催内容はこちら!(https://xn--v6q559gj6ehpa.com/archives/1206

  • (2018.10.10)

    ジャパンヘルスケアベンチャーサミットでCKDオンラインを発表しました!

  • (2018.09.21)

    日経メディカル様に取り上げて頂きました!詳しくはこちらへ!

    リンク先はこちら

  • (2018.09.06)

    週刊東洋経済2018/9/8号で少しお話させて頂きました!

     

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