腎臓病と認知症のまとめ2

腎臓病と認知症

腎臓病の患者さんは認知症である可能性が高いです。

血液透析、腹膜透析を受けている患者さんは、脳の萎縮のスピードが健常人と比較して2-3倍早くなるという報告もあります。

認知機能障害に関連する因子

アルブミン尿

久山町研究では、CKDとアルブミン尿は有意に関連しました。

血管性認知症は関連しており、アルツハイマー型認知症は関連してませんでした。

生活習慣病

高血圧は、血管性認知症との関与があり、アルツハイマー型認知症との関連はありません。

一方で糖尿病や喫煙は血管性認知症、アルツハイマー型認知症両方の関連が指摘されています。

また血圧の変動も血管性認知症、アルツハイマー型認知症両方の関連が指摘されています。

貧血

貧血が脳の循環や酸素の代謝に異常を起こして、前頭葉を中心とした脳の障害を起こします。

EPO製剤を使用することで、脳の機能を改善するという報告があります。(Improvement of brain function in hemodialysis patients treated with erythropoietin.))

認知機能障害への介入

RAS系阻害薬

CKDで生じる酸化ストレスが脳神経障害を引き起こします。

RAS系阻害薬を使用することで酸化ストレスを減らす可能性があります。

実際、アルツハイマー型認知症や加齢による認知機能障害に対してRAS系阻害薬の効果を示したメタ解析も出ています。(The association of renin-angiotensin system blockade use with the risks of cognitive impairment of aging and Alzheimer’s disease: A meta-analysis.

血圧

SPRINT MIND試験では、厳格な降圧群(120mmHg以下)が、標準群と比較してprobable dementiaの発症に関しては有意差はないものの、HR0.83と低下していました。

腎移植

腎移植を行った結果、認知機能障害の改善を認めたデーターはあります。(Meta-analysis of cognitive functioning in patients following kidney transplantation.

しかし健常人レベルまでは戻ることはありませんでした。

腎臓リハビリ

KDQOL-SFの認知機能障害の項目の改善の報告があります。

多因子の介入

FINGER studyというRCTでは、「運動」、「食事」、「認知トレーニング」、「血管リスク評価」を行う生活習慣改善群では、対照群に食わべて認知機能が25%も改善したという報告があります。