説明書を作成しました。〜腎生検を受けられる方々へ〜

2017.06.04
説明書を作成しました。〜腎生検を受けられる方々へ〜
説明書を作成しました。〜腎生検を受けられる方々へ〜

腎臓内科医として勤務する辺り、患者様と時間をゆっくりとって診療したり、話を聞く事が出来ない事に悩んでおりました。限られた外来の時間や入院中の時間になるべく多くの情報を聞き出し患者様に還元出来ればと考えてこの度説明書と問診票を作成させて頂きました。重複する内容もあり大変恐縮ではございますが熟読及び記載の程宜しくお願い申し上げます。

腎生検を行う理由

このページを読まれている方の中には蛋白尿が検出された方、血尿が検出された方、腎臓の機能が落ちてきた方などがいらっしゃると思います。それらの症状を治すためにはまず原因を見つけなければなりません。原因を見つける方法は採血検査、採尿検査、画像検査などがありますが、その中で腎臓の組織をとってきて顕微鏡でみて腎臓の状態を直接評価する方法があり腎生検と言います。腎臓の血管をみたり、尿の通り道をみて現状がどうなっているのかをみて診断します。採血や採尿検査と違い、腎臓『そのもの』を見るためしっかり診断できるのが売りです。

しかしながら、腎生検は簡単に行えるような検査ではありません。背中に針を指して腎臓を取ってくるわけですが、仮に腎臓の血管を指してしまった場合は出血してしまいます。また菌が入れば感染してしまいます。腎臓の出血、感染をしてしまった場合、輸血や抗菌薬投与を行います。外科手術や輸血を必要とする場合は0.2%程度ですが、なってしまった時の重症度も考えて基本的には5-7日程度しっかり入院していただいております。

診断に有用だが、危険を伴うためリスクベネフィットを検討して腎生検を行います。

腎生検の実際

http://www.mayoclinic.org/-/media/kcms/gbs/patient-consumer/images/2013/11/15/17/35/ds01047_-my00088_-my01223_im04229_mcdc7_kidney_biopsythu_jpg.ashx

http://renalmed.com/wp-content/uploads/2015/06/Kidney-Biopsy-300x250.png

上のように患者様にうつ伏せになってもらいます。超音波で腎臓の位置を探して、息止めの練習をして針を指します。痛くないように局所麻酔をします。だいたい30-60分程かかります。

その後、腎臓から出血しないように圧迫します。終わってから10分ほど医師が患者様の背中を手のひらで圧迫します。その時少し息苦しい感じがあるかもしれません。その後、仰向けになります。背中に砂嚢を入れて自分の体重で圧迫します。砂嚢は数時間で取れますが、腎生検から翌朝までずっと仰向けで寝て頂きます。(正直結構大変です。)

お食事に関しては、寝たまま串刺しの食事とおにぎりを家族の介助の元食べて頂きます。ご家族には腎生検をする際には来ていただくように宜しくお願いします。

腎生検後

腎生検翌日から普通に生活されて大丈夫です。ただし腰をひねったり激しい運動は控えて頂きます。翌日に採血で大量出血してないかを確認させて頂きます。3-4日経過をみて退院します。結果は1週間後に出ます。2週間後辺りで外来を受診していただき、その際に結果説明と今後の方針を決めていく事になります。

診療依頼はコチラ > 記事の一覧へ >

管理人情報

森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
管理人近況
  • (2018.11.04)
    ファンデリー様企画の数百人規模のイベント「ミールタイム健康フェスタ」で『生活習慣病の食事療法・運動療法の最新の知見』と題して講演させて頂きました!
  • (2018.10.27)

    開催内容はこちら!(https://xn--v6q559gj6ehpa.com/archives/1206

  • (2018.10.10)

    ジャパンヘルスケアベンチャーサミットでCKDオンラインを発表しました!

  • (2018.09.21)

    日経メディカル様に取り上げて頂きました!詳しくはこちらへ!

    リンク先はこちら

  • (2018.09.06)

    週刊東洋経済2018/9/8号で少しお話させて頂きました!

     

管理人近況の一覧はコチラ