【勉強録】CKDにおけるカリウム摂取不足と腎機能障害の進行

【勉強録】CKDにおけるカリウム摂取不足と腎機能障害の進行
【勉強録】CKDにおけるカリウム摂取不足と腎機能障害の進行

管理人ブログでは、読んだ論文などの内容を記載しております。患者さん向けというよりは、あくまで備忘録として書いていきます。

本日の論文:CKDにおけるカリウム摂取不足と腎機能障害の進行

Inadequate Dietary Potassium and Progression of CKD(CJASN March 2019, 14 (3) 319-320)

本日はCJASNという有名な科学誌より発行されたカリウムに関するEditorial(レビューみたいなもの)です。

端的にまとめるとCKDだと高カリウム血症に注意が必要であり、野菜・果物を制限するように指導されますが、ある程度は野菜・果物を食べないと逆に腎臓を悪くしますよという内容です。

実際、CKDで高カリウム血症の頻度と低カリウム血症の頻度は同じくらい起きると言われています。野菜・果物を制限するがあまり、必要なカリウムが摂取できていない患者さんの割合は意外と多いわけです。

過去の研究でカリウムの値が3.5-3.9mEq/Lの人と、4-4.5mEq/Lの人を比較したところ、3.5-3.9mEq/Lの人たちの方が死亡率が高いことが明らかになりました。

また欧米人では元々野菜・果物の摂取量が少ないため制限することでより必要な栄養素が吸収されていない可能性があります。例えば、果物・野菜を制限することで活性酸素、酸化ストレス、一酸化窒素などのメカニズムを経て腎臓の障害を進行する可能性があります。

このEditorialの中盤〜終盤にかけて過去の研究をレビューしてカリウムそのものと腎臓の障害の関連に言及しております。

まず全体的にNaの摂取量が多くて、Kの摂取量が少ないと生活習慣病や心血管イベントの発症が増えるという科学的根拠はいっぱい出てきています。

Naの摂取量が多くても、Kの摂取量が多いとある程度はNaによる悪影響を緩和する可能性があるという報告も一定数あるようです。

韓国でのKNOW-CKD、CRICstudyなどでは尿のKの値を測定して、Kの摂取量を予想して、末期腎不全、死亡率の相関を調べており、おおよそKが低いと予後が悪いという結果が出ているようです。

ただし、K排泄に関わるRAS系阻害薬や利尿剤、あと韓国ではキムチのようにKが多い食事にNaが多く含まれている可能性があり、ここらへんはLimitationになりそうです。

 

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