セララの腎保護作用についてまとめました。

セララの腎保護作用についてまとめました。
セララの腎保護作用についてまとめました。

今日は、2014年に日本から発表されたセララ50mg/日の腎保護作用を調べた研究結果について書きます。(かなり専門的で、医療者向けです。)

腎臓を守るために一般的にRAS系阻害薬という腎臓を守る血圧を下げる薬を入れるのですが、RAS系阻害薬にセララを追加した時の検証がされています。

20-79歳の糖尿病ではない、尿中アルブミン尿が30-599mg/gCr出ているCKD患者さんを対象に行われました。この論文の特徴は大半の症例にRAS系阻害薬が入っており、その上でセララを追加することで更なる腎保護作用が得られたことです。

メカニズムは詳しくは分かっていませんが、2つの仮説があります。

最初はアルドステロンブレイクスルーというメカニズムに関するものです。

一般的にRAS系阻害薬を投与すると、レニン→アルドステロンの一連の流れがブロックされて血圧が下がると同時に心臓や腎臓の障害を減らす事ができると考えられてきました。

一方でRAS系阻害薬を投与してから数ヶ月経つと何故か抑え込んでいたアルドステロンが上昇することがありアルドステロンブレイクスルーと呼ばれています。上昇したアルドステロンを直接セララで抑え込むことで尿アルブミンの量が減り、腎保護作用が得られたと考えられます。

もう一つの仮説は、塩分摂取量が多いことで腎臓レベルでのアルドステロンシグナルが加速しており、そのアルドステロンを直接抑え込むことで腎臓の障害を抑えたのではないかというものです。この研究でもセララの効果は塩分摂取量が多い患者さん達によく見られたようです。

セララの難点はカリウムの値が上がってしまうことです。特に、もともとRAS系阻害薬やβ遮断薬などが入っている患者さんや糖尿病性腎症の患者さんはカリウムが上がっていることが多くて、そこに追い打ちをかける可能性があるので要注意です。

個人的には後数年で発売されるカリウムを下げる薬の評判が良く、カリウムに困らなくなったらもっと積極的に使用出来ると思っています。

「Anti-albuminuric effect of the aldosterone blocker eplerenone in non-diabetic hypertensive patients with albuminuria: a double-blind, randomised, placebo-controlled trial.」

Lancet Diabetes Endocrinol. 2014 Dec;2(12):944-53.

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