No.10 CKDと原因疾患について 〜基礎編〜

No.10 CKDと原因疾患について 〜基礎編〜
No.10 CKDと原因疾患について 〜基礎編〜

腎臓内科の森 維久郎です。今日はCKDの原因について触れます。

CKDの原因は大きく2つに分ける事ができる。

CKDになる原因は多岐に渡りますが、ざっくり大きく2つに分けることができます。生活習慣病が原因によるものとそうでないものです。日本でCKDが進行して透析になった患者の60-70%が高血圧・糖尿病が原因で透析になると言われています。

高血圧などの動脈硬化が原因のCKDを腎硬化症(じんこうかしょう)と言い、糖尿病が原因のCKDを糖尿病性腎症(とうにょうびょうせいじんしょう)と呼びます。(詳しくは腎硬化症についてはこちら糖尿病性腎症についてはこちらをご参照ください。)

一方で、生活習慣病以外の原因となるCKDもあります。IgA腎症(あいじーえーじんしょう)、多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)などがこれらに当たります。これらは免疫の異常や、遺伝の異常などが原因で腎臓が悪くなります。

CKDの原因となる病気は多岐に渡るので腎臓内科.comでは病気辞典を作ってまとめていますのでこちらをご参照ください。(病気辞典はこちら

CKDの原因と検査について

敵を見つけないと攻撃がないと同じように、原因を見つけないと治療が出来ないため最初にCKDを診察するときは原因を見つけるための検査を行います。

問診、採血、採尿、画像検査(エコー)などを行います。問診では、高血圧・糖尿病に長期間罹っているか、家族に腎臓が悪い人がいるかなどを伺います。

採血・採尿ではeGFR・尿タンパクを中心に現在・未来の腎臓の評価をした上で特徴的な検査所見がないかを確認します。画像検査では腎臓の大きさや表面がボコボコしていないかなどを確認します。(詳しくは、別途検査についてまとめたのでご参照ください。

これらの検査で目星が付かず、診断をつける必要性があるときは腎生検(じんせいけん)という腎臓の組織を調べる検査を行います。(腎生検についてはこちらをご参照ください。

CKDの原因と治療について

原因を突き止めた後は治療を行います。治療にも2種類あり、「原因ごとの治療」と「原因にかかわらず全員に行う治療」に分けることが出来ます。

前者は疾患ごとによって異なります。糖尿病性腎症なら糖尿病の治療を、IgA腎症ならステロイドによる治療などを行います。詳しくはそれぞれの疾患の記事をご参照ください。

後者は、CKD全般に行う治療です。塩分制限を中心とした食事療法、血圧コントロール、コレステロール管理、運動療法などがこれらに当たります。

また、CKDの場合の治療は「透析にならないようにする」のが主な目標になりますが、同時に「透析になってしまったときにどうするかをしっかり考えておく」ということも治療の一つになります。次の記事では「透析になってしまったときにどうするかをしっかり考えておく」ということについて触れたいと思います。

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管理人情報

森維久郎・写真
腎臓内科医
森 維久郎(もり いくろう)
『防げる透析を少しでも減らす』を理念に腎臓内科医をしています。
腎疾患をなるべく早く見つけて、しっかり介入するには、診察以外での情報提供が必要だと感じて『腎臓内科.com』を立ち上げました。
管理人近況
  • (2018.11.04)
    ファンデリー様企画の数百人規模のイベント「ミールタイム健康フェスタ」で『生活習慣病の食事療法・運動療法の最新の知見』と題して講演させて頂きました!
  • (2018.10.27)

    開催内容はこちら!(https://xn--v6q559gj6ehpa.com/archives/1206

  • (2018.10.10)

    ジャパンヘルスケアベンチャーサミットでCKDオンラインを発表しました!

  • (2018.09.21)

    日経メディカル様に取り上げて頂きました!詳しくはこちらへ!

    リンク先はこちら

  • (2018.09.06)

    週刊東洋経済2018/9/8号で少しお話させて頂きました!

     

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