
腎臓のことが知りたいけど、よくわからない。
腎臓って何をしているの?
ゼロから教えて!という要望があり、腎臓の基礎知識を第12回にかけてお送りします。
腎臓の主な役割とは?
腎臓という臓器は、背中から腰にかけて左右に2つ存在する握りこぶし程の臓器です。身体の血液を集めてろ過して、不要な老廃物や水分を尿として身体の外に出すのが主な役割です。加えて、身体にとって必要な血液を作る成分や、骨を作る成分の産生に関わります。
まとめると腎臓の主な役割は以下2つです。腎臓病の方はこの2つの役割を上手く行うことが出来なくなります。
1:不要なものを外に出す。
→身体に不要なものが貯まる。
→毒素が貯まると尿毒症、水が貯まると浮腫・心不全になります。
2:必要なものを作る。
→身体に必要なものが作れない。
→血液を作れないと貧血、骨を作れない骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になります。
腎臓の構造とは?
身体の血液は、お腹の大動脈という大きな血管から枝分かれした動脈を経て分岐を繰り替えした先にある、腎臓の糸球体(しきゅうたい)という場所と尿細管(にょうさいかん)という2つの場所を通り尿として身体の外に出ます。
糸球体(しきゅうたい)はフィルターみたいな役割を担って、血液をろ過する役割があります。この糸球体は1つの腎臓の中に100万個あると言われています。1分間にろ過される血液量をGFR(ジーエフアール)もしくは糸球体濾過量(しきゅうたいろかりょう)と呼びます。このGFRという値は腎臓の能力をみる時使用される値なので必ず覚えてください。
GFRは健康な人が100ml程度と言われており、腎臓病になるとこのGFRが下がっていきます。次回説明しますが、このGFRを測定するのは困難で、採血データーで予想して現場の医師は評価しています。
これについては次回の講座で紹介しようと思います。